筋金入り

 昨夜は親友氏が奥さんと知り合う事になった、ひゃっけんだなの道玄坂入り口にある焼き鳥屋さんで。


 今どき後から後から客が来て、『満席です。』と断る珍しい店。

 予約していた鶏鍋が美味しかったな。


 二人で坂を少し登り、二軒目はB・Y・G。

 来店した時にかかっていた曲はエリック・カルメン。若い人だけで回している伝説のお店。


 ロングアイランドアイスティとモヒートを交互にお代わり。四回くらいはしただろうか。


 「なぁ、それはそうと最近浮いた話はないんか?」突然切り出された。


 『え?まぁ、あるのかな。無いのかな?』


 「なんだよそれ?おれが聞いてんの」


 『…』




 「話せないのかよ」


 



 「お前さ、もしかしたしらさ?」




 『なーに?』



 「お前の相手ってさ」


 『うん』





 「佳子さまじゃないよな?」


 『はぁぁっ?』


 「いや 、いつも隠したりしないお前がな…」

 『だからって、佳子さまか?ふーーーーーーー佳子さまね、佳子さまみたいなものか。はは、佳子さまって事でよろしく』


 親友氏は目白にある大学を出て、結婚式も明治神宮で挙げたとあるファミリーの大ファンなのだ。

 中学、高校と親の都合でロサンゼルスに暮らした。きっとその頃、日本への強い憧れが生まれたのだと思う。


 

 それにしても、佳子さまか…


 今までとこれから。

 佳子さまの男は、どんなタイミングで表に出るのだろうか。